次に読む教科書の例

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はじめに」でも述べたように,『計量経済学の基礎』は,上級の包括的なテキストへの橋渡しの書です。(「基礎」という言葉は,入門や初歩といった意味合いではなく,本格的に計量経済学を学ぶための「土台」という意味で使っています。)

『計量経済学の基礎』読了後には,英語の上級(大学院レベルの)教科書を読むことをお勧めします。(もう少し日本語で基礎固めをしたいと思われる方は、次項 をご覧ください。) 実際に計量経済学の手法を使って経済データの分析を行おうとすれば,当然のことながら先行研究に関して(たいていは)英語の文献を読む必要が生じてきます。なるべく早く英語の文献に慣れておくのが得策です。

英語と言っても,別に文学作品を読もうとするわけではありません。一般に,教科書の英語は平明で読みやすいものです。とくに計量経済学の場合には,多くの部分で数学が使われていますから,ある程度の数学的な準備さえできていれば論理展開を追うことはさらに容易です。「数学的な準備さえできていれば」という条件は,『計量経済学の基礎』読了時にはクリアされているでしょう。

たとえば,定評のある教科書の例としては以下のものがあります。

Jeffrey M. Wooldridge, Econometric Analysis of Cross Section and Panel Data, MIT Press

ただし,タイトルから推察されるように,この本は,時系列データに特有の手法を扱っていません。いわゆる時系列モデルに興味のある場合は,他の本で補う必要があります。時系列に焦点を当てた包括的な教科書には,たとえば次のものがあります。

James D. Hamilton, Time Series Analysis, Princeton University Press

これらの本は,ハードカバーでしか出版されていないようで,それなりに高価です。ペーパーバック版 (International Edition) の出ている教科書としては,たとえば次のものがあります。(ただし,上記2冊それぞれの価格と比べて格段に安いというわけではありません。)

William H. Greene, Econometric Analysis, Pearson US Imports & PHIPEs

この本は,計量経済学のほとんどの領域をカバーしている非常に包括的な教科書です。(したがって,上の2冊よりも「広く浅く」という傾向にあると言えるかもしれません。)